履くだけで上品にドレスアップできるプリーツパンツは、90年代の大人の男性にとってマストアイテムでした。時代は変わり現代では、クラシックな雰囲気で綺麗に着こなせるとして、再度トレンドに。
しかし、プリーツパンツは過去に流行っていたイメージがあるため、コーディネートによっては「おじさん臭い」といった印象を持たれることもあります。
今回はそんな味わい深いプリーツパンツに注目して、オフィカジでの取り入れ方や、おじさん臭くならないためのコツを紹介します。
履くだけでドレスアップ人気のプリーツパンツとは？
プリーツパンツとは、ウエストラインにプリーツ(タック)と呼ばれる折り目が入ったパンツのことで、美しいシルエットが特徴です。
このプリーツが腰回りにゆとりを持たせて、フワッとした柔らかいエレガントな印象を作り出します。
プリーツには種類があり、それぞれ異なる味を持っているので、合わせ方次第で色々なスタイリングが楽しめます。
プリーツパンツの種類KNOW HOW
プリーツパンツには、折れ目の本数や向きに違いがありますので、その種類について紹介します。
プリーツの本数の種類
パンツ正面の左右に、1本ずつプリーツが入っているタイプをワンプリーツ。2本入っているタイプをツープリーツと呼びます。
ワンプリーツはシンプルでスッキリとした見た目。
ツープリーツはボリュームが出てエレガントな印象に。
一般的に、プリーツパンツの定番は後者のツープリーツパンツになります。
プリーツの向きの種類
外から内側へ折り込むような形をインプリーツ、その逆の形をアウトプリーツと呼びます。
インプリーツは英国発祥、アウトプリーツは英国の派生によって生まれた他国のデザイン。といった歴史があります。
インプリーツは柔らかく、アウトプリーツは引き締まって見えるので、見た目の違いを考慮してコーディネートすると良いでしょう。
この他には、インとアウトをミックスさせた、シザースプリーツという個性的な形をした種類もあります。
シザースプリーツはハサミを入れたかのような独特な立体感が特徴で、非常におしゃれなデザインですが、既製品では流通量が少なく珍しいデザインです。
プリーツパンツのメリットとデメリットKNOW HOW
プリーツパンツをカッコ良く履きこなすには、メリットとデメリットをしっかり把握しておくことが重要です。
どのようなプラス・マイナス面があるのか、チェックしてみましょう。
メリット
プリーツが入ることによって、見た目はクラシックで品のあるデザインとなり、腰回りにゆとりが生まれるので、動きやすさはワークパンツのような快適さが得られます。
プリーツパンツなら、ウエスト幅を変えずに腰回りの可動範囲を広げることが可能なので、移動が多いサラリーマンには最適なんです。
デメリット
ノープリーツでシンプルかつスリムフィットが流行の現代において、折れ目がいくつも付いたプリーツパンツは、着こなし方を誤ると野暮ったく見えてしまいがち。
やや主張が強めなので、パンツのサイズ感や合わせるアイテムなど、慎重に選ぶ必要があります。
知っておきたいプリーツパンツを選ぶ時のオススメポイント
ではここで、プリーツパンツを取り入れる前に、知っておきたいポイントを紹介します。
ドレッシーでおしゃれな着こなし方をするには、デザイン・シルエット・生地感などにこだわってみましょう。
センタークリースが入ったプリーツパンツを選ぶPOINT
立体感を高めて、脚を長く見せる効果があるセンタークリース。
センタークリースが入るだけで、ビジネスシーンにマッチした上品な印象になります。
例えばコットン素材などカジュアル感強めのプリーツパンツでも、センタークリース入りを選ぶことで、ドレッシーに着こなせます。
KIFFE（キッフェ）／サージェント ナロー トラウザーズITEM
若干のテーパードシルエットを含んだ、ワンプリーツの上品なトラウザーズ。
ワンプリーツ×ストレッチ素材なので、動きやすさは抜群です。
そして、テーパードシルエットが綺麗な曲線を作っているため、オフィカジにも違和感なく取り入れられるアイテムです。
テーパードシルエットのプリーツパンツは上品に見えるPOINT
ウエストやお尻周りはゆとりのあるサイズ感でありながら、裾に向かって細くなっていくラインが特徴のテーパードパンツ。
このテーパードシルエットは、脚長・美脚効果が期待でき、シルエットが綺麗に見えるので、プリーツパンツを上品に見せるのを助けます。
ドレッシーにもカジュアルにも対応できるテーパードシルエットは、多彩な印象を持つプリーツパンツとの相性抜群なので、ぜひ取り入れてみてください。
B Settecento（ビーセッテチェント）／2プリーツ スリムチノITEM
絞りが効いたテーパードシルエットのツープリーツパンツ。
こちらのパンツは30インチの場合、ウエストサイズが78cmなのに対し、裾幅(足首の周り)が17cmというキレのあるシルエットが特徴です。
これにより脚が長く綺麗に見えるので、ツープリーツのエレガントさを感じながら、上品な着こなしができます。
スリムシルエットは野暮ったくならないPOINT
プリーツパンツを可能な限りスタイリッシュに着こなすなら、スリムシルエットは欠かせません。
プリーツにはドレス感を高める効果がありますが、プリーツの量や深さに比例してドッシリとした見た目になってしまいます。
野暮ったさを軽減させるために、スリムシルエットを選ぶことは選択肢の１つです。
GERMANO（ジェルマーノ）／321GITEM
ウエストから足首にかけて、緩やかに絞られている細身のドレッシーなワンプリーツパンツ。
お尻や太ももの体型をカバーしながら、膝下のラインは美しく見せられる魅力的なシルエットです。
丈感をノークッションにすることで、よりスマートな着こなしが完成します。
季節感がある生地を選ぶと小慣れて見えるPOINT
季節に応じた素材を取り入れることで、スタイリングが難しいプリーツパンツでも、扱いが小慣れて見えます。
春夏であれば、涼しげな風合いのリネン素材、ベタつきにくいシアサッカーやコードレーン生地、清涼感のあるシャンブレー生地などを選べばセンスの良さをアピールできるでしょう。
秋冬であれば、保温効果があり見た目も暖かいコーデュロイ生地や、重厚感のあるツイード生地、肉厚で高級感のあるフラノ生地を選んで季節感を加えれば、ワンランク上のおしゃれコーデが作れますよ。
GTA（ジーティーアー）／LUCA-２ プリーツコットンパンツITEM
シアサッカー生地を採用したツープリーツパンツ。
コットン100%のシアサッカー生地や、もも周りがゆったりのシルエットなど、夏らしい要素が軽い着心地を構築しています。
カジュアルな印象ですが、スリムなテーパードシルエットなので品格は崩しません。
アンクル丈なら上品さを損なわずカジュアルダウンできるPOINT
足首周りがすっきりするアンクル丈をチョイスすれば、清涼感や軽さが備わり、上品さを損なわずカジュアルダウンが望めます。
アンクル丈は、スニーカーで軽く着こなしたり、ソックスをチラ見せしたり、足元で個性を表現することも可能です。
KAFIKA（カフィカ）／スタプレ ソロテックス ワンタックトラウザーズITEM
アンクル丈のテーパードワンプリーツパンツ。
ポリエステル100%のスポーティーな素材やセンタークリースの無いデザインなど、カジュアル要素の多いアイテムですが、さりげなく入るプリーツがドレス感を上げるポイントです。
またアンクル丈とテーパードシルエットによって、パンツの形が綺麗にまとまり、だらしなく見えるのを防止しています。
プリーツパンツのおじさんっぽさを解消トップスの着こなし術を紹介
ドレス感を気軽にアップさせてくれるプリーツパンツは、普段のコーディネートにアクセントを付ける便利アイテムです。
しかし、サイズ感が大きすぎたりトップスとのバランスが悪かったりすると、おじさん臭いスタイルになってしまうので注意が必要。
トップスとプリーツパンツの関係は、着る人の印象を大きく変えるので、特に意識してチェックしたいポイントです。
ここからは、プリーツパンツをおじさんっぽく見せないための、トップスの有り方について解説していきます。
トップスはタックインした方が着こなしがスマートSTYLE
プリーツパンツにはタックインスタイルがおすすめです。
その理由は2つ。1つ目はプリーツパンツの最大の魅力である折れ目が隠れない点、2つ目は上半身をコンパクトに収めて上下フォルムの強弱が好バランスになる点です。
だらしなく見えないのはもちろん、プリーツパンツの良さを最大限に引き出すには、タックインが最適な着こなし方になるでしょう。
こちらのコーディネートは、サックスブルーの爽やかなシャツに、ライトベージュのワンプリーツパンツを合わせたスタイリング。
ノープリーツでは普通すぎるコーデも、ワンプリーツパンツを合わせることで、大人っぽさやクラシックな雰囲気を表すことができます。
DoCLASSE（ドゥクラッセ）／プラスクールパンツ/ワンタックITEM
こちらのワンプリーツパンツは、延べ24万人の意見を参考にデザインされており、脚長効果を発揮する絶妙な比率設計がポイントです。
くっきりとしたセンタークリースとワンプリーツがきちんとした印象を与えます。色が控えめなベージュなので、年代を問わずスマートに着こなせるでしょう。
トップスはタイトめの方がスタイリングが締まるSTYLE
腰回りのボリュームが大きくなるプリーツパンツに、オーバーサイズのトップスを合わせてしまうと、ダボダボしてだらしない印象になってしまいます。
なので、プリーツパンツを履く際は、下半身と上半身のシルエットバランスを考慮して、トップスは締まりの効いたタイトスタイリングがおすすめ。
ジレを用いて、トップスをスリムに見せるスタイルもおしゃれです。
こちらのコーディネートは、身幅がスリムなブルージャケットに、同系色の明るいブルーのシャツを重ねたトーン・オン・トーンのコーディネートで穏やかで落ち着きのある雰囲気になっています。
UNIQLO（ユニクロ）／イージーケアツータックチノITEM
程よい光沢感とセンタークリースが上品な、ユニクロのツイル生地ツープリーツパンツ。
伸縮性に優れたツイル生地を採用することで、ツープリーツの履き心地の良さをさらに快適にします。
わたり幅や裾幅が少し広めなので、動きやすさを重視したい方にぴったりでしょう。
トップスを出して着る場合、着丈は短めがバランス良好STYLE
上述したように、プリーツパンツを履くときはトップスをタックインしたり、タイトにしてボリュームを抑えたりするのが重要だとお伝えました。
しかしコーディネートによっては、タックアウトが似合うときもあるでしょう。
そんなときは、着丈が短いアイテムを選ぶようにしましょう。
タックインのようなキリっと感は出ませんが、プリーツが隠れたりルーズに見えたりするのを回避できるので、タックインをしない時は意識してみてください。
こちらのコーディネートは、ブラック・ホワイト・グレーを基調にしたモノトーンスタイル。
Tシャツをタックアウトしていますが、着丈は短く、色は清潔感のあるホワイトなので、プリーツパンツと合わせても違和感を感じさせません。
THE SUIT COMPANY（ザ・スーツカンパニー ）／ウールタックテーパードパンツITEM
スリムシルエットが特徴のテーパードパンツ。
股上やヒップに程よいゆとりを持たせてあり、ツープリーツならではの良さを持ちつつ、テーパードシルエットのスリムな形が上品です。
素材はウール生地で有名なR E D A社の上質なイタリアコンフォート生地を使用。軽やかさが感じられるピンヘッド柄で、着回しやすさに優れた1着に仕上がっています。
プリーツパンツで大人の余裕を見せつけよう
ノータックのスリムフィットパンツは、清潔で真面目な好印象なので、当たり障りのない無難なアイテムです。
一方、プリーツパンツは、一歩間違えると野暮ったい印象になってしまいますが、上手に履きこなせば大人の余裕ある味わい深いコーディネートが作れます。
今回紹介した選び方のポイントや注意点などを参考にして、人と差をつけた一味違う大人の魅力を見せつけていきたいですね。
