まだ暑さが残る夏から秋口にかけては、シャツ一枚などオフィス服も軽い印象になりますよね。
でも着こなしは季節によって変わるのに、足元は一年中同じ靴…という方も多いのではないでしょうか。
ローファーは革靴の中ではラフなイメージになるので、これまで一般的なビジネスシーンではNGとされてきました。
しかし近年は職場のファッションもカジュアル化が進み、オフィスカジュアルの足元にローファー を取り入れる人も増えてきています。
今回はビジネススタイルの足元を軽快に見せる、ローファーとおすすめの着こなしについてご紹介します。
ローファーとは?ビジネスシーンに履いてもOK?
ローファーとは、靴紐がなく気軽に着脱ができるスリッポン型の革靴のことです。
甲の部分に装飾がついているデザインが多いですが、装飾がないものもあります。
ローファーは1920年代のイギリスで、王室や貴族の室内靴として誕生しました。
その後、そのデザイン性や履きやすさから、外履きとして発展したという歴史を持っています。
そのため革靴の中では最もカジュアルな位置付けとなっており、以前はドレッシーな格好に合わせるには不向きとされてきました。
しかし先にも述べた通り、年々ビジネス服の選択肢も増えてきているので、きれいめかつ楽に履けるローファーは注目のアイテムです。
夏のオフィスカジュアルはもちろん、秋冬のジャケパンスタイルでも大人らしい落ち着いた抜け感を出してくれます。
ビジネスシーンでは特に足元は見られがちなので、上手にローファーを選ぶことで「できる男」を演出しやすい点もポイントです。
ローファーの種類それぞれの特徴を解説
一口にローファーといっても、実はさまざまなデザインがあります。
それぞれの特徴を知っておくと、着こなしにあったローファーが選びやすくなりますよ。
コインローファーCHECK
コインローファーとは?
ローファーの中で最もベーシックな形です。
1934年にアメリカのG.H.BASS社が作った、「Weejuns(ウィージャンズ)」という名のローファーが原型になっています。
クセのないデザインなので、きれいめ〜カジュアルまで幅広い着こなしに合います。
サドル部分にダイヤモンド型の切れ込みが入っているのが特徴です。
そこに1セント硬貨を差し込んだことから、コインローファー(ペニーローファー)と呼ばれるようになりました。
タッセルローファーCHECK
タッセルローファーとは?
その名の通り、アッパーの甲部分にタッセルが付いたエレガントなデザインです。アメリカでは「弁護士の靴」とも呼ばれ、ローファーの中ではドレッシーな印象。
きれいめなドレススタイルとも好相性です。
紐の代わりについているタッセルが、上品でクラシカルな雰囲気。
着こなしを格上げしてくれること間違いなしです。
ビットローファーCHECK
ビットローファーとは?
アッパーの飾りベルト部分に、ホースビットと呼ばれる金属飾りが付いているビットローファー。
高級感があり着こなしのアクセントになるデザインです。
馬の口にはめる”くつわ”をモチーフとした金具がついたデザインは、1953年に「GUCCI(グッチ)」が発表したのが始まりです。
「ローファー=学生のもの」というイメージを払拭する、大人っぽさが魅力。
ヴァンプローファーCHECK
ヴァンプローファーとは?
サドルや装飾がついていないシンプルなデザインのローファーです。
無駄を省いたフォルムが、無骨でカジュアルな表情。
ON/OFF問わず履けるベーシックな一足です。
ヴァンプローファーは、特にU字のモカシン縫いが施されているものが有名です。
そのステッチの形状から「コブラステッチ」と呼ばれ、シンプルなデザインに個性をプラスしています。
知っておくとローファー通になれる!その他のディテール
ビーフロール
ベルトと甲革を接合するための補強として、小さな革パーツをかぶせたもの。
西欧料理のビーフロールと似ているため、そう呼ばれるようになりました。
キルト
甲の部分についた、フリンジのような装飾をキルトといいます。
カジュアルなイメージが強いため、ビジネスシーンにはあまりおすすめできません。
ただ、キルトのみ取り外し可能なものもあるので、TPOに応じて使い分けるといいかもしれません。
モカ縫い
モカ縫いとは、甲部分のU字型ステッチのことです。
合わせモカ、すくいモカなどローファーによって様々なバリエーションがあります。
ここの縫い方によって印象が変わるので、ローファーを選ぶ際はぜひこの部分にも注目してみてください。
ローファーを取り入れたコーディネートのチェックポイント
ローファーは通常の革靴に比べて足元が軽くなるので、パンツとのバランスの取り方が重要です。
例えば7分丈など短めのパンツと合わせてしまうと、ビジネスシーンではカジュアルになりすぎてしまいNGです。
裾幅が広めのパンツと合わせる際は、ダボつかない丈感になるようにしましょう。
基本的には足首がちょうど隠れるorわずかに靴下が見えるくらいのジャストレングスで、きちんと感のある着こなしを意識するのがルールです。
おすすめのローファーコーディネートの紹介
ここからはオフィスカジュアルに使えるおすすめのローファーとそのコーディネートをご紹介します。ビジネススタイルの参考にしてみてくださいね。
コインローファーCATEGORY
G.H.BASS(ジー・エイチ・バス)/11035J LOGANITEM
ローファーの生みの親といわれるG.H.BASS製のコインローファー。ハイシャインレザーの艶やかな光沢が上品な佇まい。深みのあるワインカラーが足元のアクセントを担ってくれます。
マッケイ製法で作られており、軽量で屈曲性が高く快適な履き心地になっています。
コーデ例:洗練されたジャケパンスタイルで上質ベーシックに
シンプルで上質な一足に合わせた、スマートなコーディネート。
きれいめなコインローファーには、色数を抑えた洗練されたジャケパンスタイルがお似合い。
ローファーの艶やかなワインレッドを差し色に、洋服はベーシックカラーですっきり着こなすと好バランス。
タッセルローファーCATEGORY
HARUTA(ハルタ)/タッセルローファー #NS907ITEM
履き込むほどに味が出る、スムースレザーを使用したタッセルローファー。
シャープな印象の黒ですが、ソフトマットな質感なので柔らかい雰囲気で履くことができます。
HARUTAというと学生靴としてのイメージが強いですが、最近は大人も納得の一足として注目されています。
良質な日本製のシューズが1万円代で手に入るというコストパフォーマンスも見逃せません。
コーデ例:カジュアルさとのバランスが丁度いいジャケパンスタイル
ジャケットにカーキのコットンスラックスを合わせた、リラックス感漂うジャケパンスタイル。
短めのレングスにローファーを素足で合わせることで、抜け感のあるスタイルが完成。
丸みがあるシルエットのローファーはウールのスラックスより、コットンスラックスやデニムなどのカジュアルよりのパンツが好相性です。
とはいえ、ビジネスシーンではあくまできれいめな着こなしを心がけましょう。
ビットローファーCATEGORY
SVEC(シュベック)/ビットローファーITEM
色気があり、エレガントな印象に決まるビットローファー。
シルエットもすっきりとしており、ドレッシーな格好にマッチする1足です。
手頃な価格で本革が楽しめるので、これからローファーにトライしたい方にもおすすめです。
コーデ例:スタイリッシュな着こなしで上品なイメージを強調
上品な印象のビットローファーは、ドレッシーな着こなしとも相性抜群。
モノトーンのジャケパンスタイルで、シックでモダンな表情のコーディネートに。
くるぶし丈のパンツですっきり見せることで、どこかこなれた雰囲気に仕上がります。
パフドスタイルのチーフで、さらに上品さを際立たせると◎。
ヴァンプローファーCATEGORY
Clarks(クラークス )/Claude PlainITEM
機能性の高さに定評があるClarksのローファー。
シンプルかつ美しいフォルムと、軽量のソールを使用した快適な履き心地が毎日履きたくなる一足です。
明るめのブラウンカラーが、足元に抜け感を演出してくれます。
コーデ例:ラフに合わせて遊び心を感じるスタイルに
気軽な印象に仕上がるヴァンプローファーは、カジュアルよりのコーディネートに合わせるのが肝。
短丈のジャージージャケット×ボタンダウンのデニムシャツでラフに合わせると好バランスです。
パンツはベージュのコットンスラックスできちんと感も忘れずに。
ローファーを取り入れて!軽快な足元を楽しもう
意外とオフィスコーデとも相性の良いローファーは、履き心地の快適さも魅力。
着こなしが軽い今の時期はもちろん、秋冬コーデに抜け感をプラスするアイテムとしても活躍してくれますよ。
ぜひお好みのローファーを見つけて、足元からコーデをアップデートしていきましょう!