ドレスコードフリーを許可する企業が増加する近年。ルール上は「服装自由」になったとはいえ、カジュアル過ぎる服装では相手に悪印象を与えてしまいます。だからといって、夏なのに常にタイドアップスタイルでガチガチにキメると、周囲から浮いてしまうことも…
お堅くなりすぎず、それでいて清潔感があり誠実な印象を相手に与えるには、ジャケット×Tシャツスタイルがおすすめです。
ジャケットにTシャツは、一見するとシンプルな着こなしですが、工夫次第でスタイリッシュに見せることが可能。
今回は、オフィカジでジャケットのインに着るTシャツについて、正しい選び方とおすすめアイテムなど紹介していきます。
オフィスカジュアルでジャケットのインに着るTシャツ選びのポイント
ジャケット×Tシャツスタイルは、簡単にできる綺麗めコーデですが、着こなし方を少しでも間違えてしまうと一気にクールさが半減してしまいます。
Tシャツ1枚とはいえ、ネックライン・色や柄・サイズ感など、その奥深さは一言では言い表せません。
これから紹介するTシャツ選びのポイントを抑えて、ジャケットに映えるかっこいいコーディネートを作っていきましょう。
ネックラインPOINT
Tシャツの襟(ネックライン)は、定番の丸首クルーネックから、一風変わったボタン付きヘンリーネックまで種類豊富です。
オフィカジで取り入れても失礼にならないネックラインは、クルーネックかVネックの2種類。深さが浅いタイプであればUネックもOKです。
VネックとUネックを着る際の注意点は、開きが広くないこと、深すぎないこと。
胸元が開いたTシャツは、大人のセクシーな雰囲気を醸し出せるメリットがありますが、清潔感が求められるオフィカジでは控えめにしましょう。
横幅が広いボートネックやボタン付きのヘンリーネックは、個性的な印象が強く出てしまうので上級者向け。社風にマッチしている場合はトライしてみてください。
クルーネックDETAIL 1
Tシャツのネックラインの中で最もオーソドックなスタイル。
主張弱めで優しいイメージが持てるので、好感度は安定して高めです。
ただし、リブ(襟の縫い目部分)が太かったり厚かったりすると、カジュアルダウンしてしまうので注意が必要。
VネックDETAIL 2
クルーネックよりもシャープなラインが特徴のVネック。
そもそもTシャツはカジュアルな服装ですが、ネックラインをVネックにすることで、砕けすぎないスマートな印象を与えることができます。
また深いタイプを選ぶと、色気やたくましさといった、男性ならではの魅力を放出できるでしょう。
しかしビジネスシーンでは、露出度が高いと相手に不快感を与えてしまうので、深さは浅め~普通がおすすめです。
色POINT
爽やかさや誠実さといった、ビジネスシーンで求められる印象は、服の色の選び方でコントロール可能です。
ホワイトやブルー系は清潔感があり、好印象を得る基本カラー。グレーは落ち着いた雰囲気があり、冷静さをアピールできます。
ブラックは重厚感があり着る人の説得力を高める効果がありますが、清潔感に欠ける要素もあるので慎重に。
アースカラーや派手な原色など、ファッション要素が高い色は避けましょう。
いずれの色を選ぶにしても、ジャケットやパンツと好相性の色をチョイスすることが重要です。
最後に注意点として、ジャケットを脱ぐシーンでは汗ジミ対策を忘れずに。グレーなどの汗が目立つ色の場合は、脇汗パッドを忍ばせておくと効果的です。
柄・デザインPOINT
基本は無地のTシャツを選びましょう。
プリントTシャツなどデザイン性が強いものは、ビジネスではカジュアルすぎてしまいます。
ボーダー柄やワンポイントデザインなど、きちんと感がそこまで薄れないTシャツは、社内のムードによってはOK。
胸にポケットが付いているデザインのポケTは、ジャケットのインに着る分には構いません。
しかしポケTは、ジャケットを脱いだとき「下半身はフォーマルだけど上半身がカジュアル過ぎる」といったアンバランスな格好になってしまうことがあるので注意しましょう。
丈・サイズPOINT
ジャケットのインにTシャツを合わせるとき、最も大切なポイントは丈感。
なぜなら、ノーカラー&ノーネクタイで着用するカジュアルなTシャツは、丈感や全体のサイズ感で清らかさを整える必要があるからです。
ジャケットの丈より長いものはだらしない印象に、ベルトが見えるほど短い丈は、不格好になるだけでなく肌が見えることもあるのでNG。
美しく見える丈感にするには、「ベルトが隠れる位置からジャケットの丈の中心の位置」を意識しましょう。
またジャケットを脱いだとき、Tシャツ1枚でもシルエットを綺麗に見せれるように、身幅のサイズ感も意識していきましょう。
ぴったりしすぎると、体のラインが見えて不適切。ダボついてしまうと、ガサツな印象を与えてしまうので、ジャストサイズを選んでください。
さらにスタイリッシュさを追求するなら、袖の太さや長さに関しても、オーバーサイズ・ピチピチサイズにならないサイズ感を気にしましょう。
GOODDETAIL 1
Tシャツの裾が、ベルトが隠れる位置からジャケットの丈のちょうど真ん中の位置にきている、バランスの良い丈感です。
BADDETAIL 2
Tシャツの裾がジャケットからはみ出してしまうと、Tシャツが悪目立ちしてダサい見た目に。
素材POINT
一般的にTシャツで使用される素材は、コットン(綿)かポリエステル(化繊)が主流になりますです。この2つの素材を用いて作られているものが多く、配合や編み方によって着心地や吸湿性などに変化が生まれます。
とくに夏場に重要なポイントは、汗の乾きを左右する速乾性と湿気を放出してくれる吸湿性の2点。
それを踏まえた上で、コットンとポリエステルのそれぞれの特色をチェックしてみましょう。
コットンDETAIL 1
コットン100%のTシャツは、肌になじむ柔らかい質感が人気で、オールシーズン使えるインナーです。コットンは吸湿性に優れているので、汗などの水分を吸収して外に放出してくれます。通気性も良いため、快適な着心地です。
水分を多く吸収するメリットの反面、速乾性に劣る部分もあるので、大量に汗をかいたときは乾燥するまでに時間がかかるデメリットがあります。
ポリエステルDETAIL 2
スポーツウェアなどでお馴染みのポリエステル。
特徴は汗(水分)をほとんど吸収しない点です。そのため非常に速乾性に優れており、汗で肌に張り付いたりすることはありません。
その反面、水分が蒸発するまでの間は、肌が汗で濡れている状態になるので、着心地が悪く感じるデメリットも。
またポリエステル混のTシャツは、ポリエステルの割合が高くなるにつれてスポーティーな印象になっていくのでビジネスシーンでは気をつける必要があります。
この二つの素材の特徴を踏まえて、
- 汗をかきやすい方は「ポリエステルの割合が高いTシャツ」
- 汗をあまりかかない方、着心地を重視する方は「コットン製またはコットンの割合が高いTシャツ」
と、体質や好みに合った素材を選ぶことをおすすめします。
厚みPOINT
ビジネスシーンで着るTシャツは、肌が透けてしまうような薄手生地はNG。
トレーナーのような厚手タイプは、Tシャツがジャケットの存在感を打ち消してしまうので、厚すぎるのも避けるべきです。
Tシャツの厚みは「オンス」という単位で知ることができます。
基準値は以下を参考にしてください。
- 4オンス以下→薄手生地。白は肌が透けるので注意。
- 5~7オンス→肉厚で耐久性がある高品質生地。実用性が高い。
- 8オンス以上→強度のある非常に肉厚な生地。夏はやや暑い。
オフィカジでジャケットのインに着ても、1枚で着ても様になるTシャツの厚さは『4〜7オンス』がおすすめです。
※生地の品質は、厚み(オンス)だけでなく糸の太さや編み方によっても変わってきます。
ジャケットのインに着るTシャツのオススメをピックアップ
ここからは、実際にジャケットのインに着るTシャツとして、相応しい商品を紹介していきます。
ネックタイプ、厚み、色合い、スタイリングのしやすさなど、オフィカジに重要なポイントを抑えたアイテムだけをピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてください。
Hanes(ヘインズ)/クルーネックTシャツ 5.3oz ジャパンフィット【2枚組】ITEM
アンダーウェアブランドでお馴染みの「ヘインズ」のクルーネック白Tシャツ。
5.3オンスの絶妙な生地の厚みによって、しなやかな着心地を体感できるでしょう。
丈は短めに、アームホールは細めに設計することで、日本人の体形にマッチしたシルエットに仕上げっています。
コーデ解説POINT
白クルーネックTシャツは、比較的どんなスタイルにも対応できるので、着回しに便利な1枚です。
チェックジャケットにデニムと合わせた、カジュアル度高めのコーディネートでも、清潔感を落とさずスタイリッシュに決まります。
ジャケットを脱いで1枚で着ても、フォルムが整っているので野暮ったく見えません。
スラック、チノパン、セットアップなど様々なスタイルにも合いやすく、爽やかなブルー系から品のあるブラウン系までジャケットの色との相性も広く対応します。
BODY WILD(ボディ ワイルド)/VネックTシャツITEM
メンズアンダーウェアの開発に特化したブランド「ボディ ワイルド」のVネックTシャツ。
ねじりが強い空紡糸という糸で縫製されているため、Tシャツ1枚で着用したときでも、ボリューム感ある生地が高見え効果を発揮します。
anvil(アンビル)/980 LIGHTWEIGHT 4.5oz S/S TシャツITEM
シンプルデザイン、丈夫、高コスパでお馴染みの「アンビル」のTシャツ。
4.5オンスとやや薄めの生地でありながら、シワになりにくく、しっかりした着心地があります。
1枚1,320円とコスパ良好なので、色違いを購入してもお財布に優しいですね。
UNIQLO(ユニクロ)/ドライカラーVネックTITEM
淡い色味が大人っぽい「ユニクロ」のVネックTシャツ。
綿66%、ポリエステル34%の混紡素材なので、汗の吸湿性と速乾性のバランスが良い機能があります。
ネックラインの形も綺麗なので、1枚で着ても様になるでしょう。
コーデ解説POINT
ブルーのVネックTシャツは、ホワイトパンツと合わせることで清涼感を底上げ!
派手になりすぎないように、グレーのジャケットで配色バランスを落ち着かせれば、爽やかだけど大人っぽい女子ウケコーデが完成です。
ジャケットを脱げば若々しいフレッシュな感じになるので、ギャップを活かした印象の違いも楽しめます。
FRUIT OF THE LOOM(フルーツオブザルーム )/フルーツ ベーシックTシャツITEM
アメリカの老舗アパレルメーカー「フルーツオブザルーム」のクルーネックTシャツ。
針と糸を2本ずつ使って縫う二本針縫、編み目が分からないくらい細かく編み込むハイゲージなど、繊細な技術を採用しています。
そのため4.8オンスの中厚手ながら、トレーナーのようなヘタれにくい丈夫な仕上がりに。
Printstar(プリントスター)/5.6オンス ヘビーウェイト VネックTシャツITEM
ヘビーウェイトTシャツのリピーターも多い「プリントスター」のVネックTシャツ。
5.6オンスの厚手Tシャツが1枚649円という驚きの価格で販売されています。
同価格のTシャツでは、4オンス前後の薄手Tシャツが一般的です。
多くのユーザーに支持されている、プリントスターだからできる価格設定でしょう。
UnitedAthle(ユナイテッドアスレ)/5.0オンス レギュラーフィット TシャツITEM
無地のアパレル商品専門ブランド「ユナイテッドアスレ」のクルーネックTシャツ。
ネックラインの細いリブ編みがおしゃれなポイントで、シンプルな丸首Tシャツに華やかさを加えています。
セージブルー、インディゴ、アクアブルーなど、ブルー系だけでも3色あり、カラバリが非常に豊富なので、お気に入りの1枚を見つけやすいでしょう。
GILDAN(ギルダン)/5.3オンス アダルトTシャツITEM
カナダやアメリカで絶大な人気を誇るブランド「ギルダン」のクルーネックTシャツ。
こちらは日本人の体形に合わせた設計になっており、細く締まりの効いたネックラインとアームホールが、シャープなシルエットを生み出しています。
コーデ解説POINT
マットなTシャツには、程よい光沢感が映えるナイロンジャケットも好相性です。
スポーティーな雰囲気が出やすいナイロンジャケットですが、落ち着いた配色にすることで、シックにまとめることができます。
Healthknit(ヘルスニット)/2パック Vネック TシャツITEM
耐久性、着心地、デザイン性など総合的に評価されている、アメリカの老舗アパレルブランド「ヘルスニット」のVネックTシャツ。
襟元はタコバインダー(二本針二重環縫い)によって強度を高めているので、ジャケットを着たときでもネックラインがよれにくく、綺麗な形をキープできます。
Majestic(マジェスティック)/Single Jersey 2パック クルーネック TシャツITEM
MLBのユニフォーム制作としても有名な、アメリカのスポーツウェアブランド「マジェスティック」のクルーネックTシャツ。
こちらはネックラインが細く設計されている特徴があります。
首元の露出が少なく引き締まったシルエットなので、Tシャツ1枚でも品のある着こなしができるでしょう。
ジャケット×Tシャツスタイル多彩に着こなそう
ネックタイプ、色、シルエット、サイズ感など、Tシャツをおしゃれに着るポイントは意外と多くあります。
これらを抑えれば、ジャケットとTシャツだけで様々なコーディネートを楽しむことができるでしょう。
今回紹介した選び方のコツやおすすめ情報を、ぜひ普段のスタイリングに取り入れてみてください。