普段何気なく身に付けているビジネスベルト。
パンツの位置を腰上にキープしたり、シャツを固定してたわみを抑えたりするのに必要なアイテムですが、目的はそれだけではありません。
使い方次第では、おしゃれを底上げする腰回りの小物として利用できます。
また誤った取り入れ方をすると、不格好になったりマナーが悪くなったりすることも。
目立つ機会が少ないビジネスベルトですが、ベルトにこだわりを持ってあげられる人ほど、センスの良さがにじみ出ています。
今回はそんなビジネスベルトの選び方・合わせ方について知っておくべきポイントを紹介します。
ビジネスベルトの選び方・合わせ方
デザイン・サイズ・素材・色など、ベルトの選び方で気をつけたいポイントは多くあります。
また服装に応じたベルトの合わせ方も、知っておくと毎日のコーデで迷うことが無くなりますよ。
それでは、ビジネスベルトを選ぶ上で大切なことをお伝えしていきます。
素材をきちんと選ぶPOINT
ビジネスベルトの素材は大きく分けて「本革」「合皮」の2つ。ビジネスシーンで利用するなら、前者の本革がベター。
合皮は安価で入手しやすい利点がありますが、劣化によってベルトの中の素材が見えてしまったり、シワやテカリなど不自然な部分が目立ってしまうことも。
一方本革ベルトは、しっかりお手入れをすれば味わい深い風合いに変化するので、長く愛用できます。
選ぶべき革の種類は最もメジャーな牛革がおすすめ。生後2年経過した食用オス牛から採れるステアなら、比較的手ごろな値段で購入できますよ。
柔らかくて軽い上質な素材を求めるなら、子牛から採れるキップやカーフがおすすめ。
予算に余裕があるなら、滑らかで程よい光沢が高級感を出す馬革のコードバンも◎。
少し個性を出していきたい場合は、起毛が特徴的な裏革スエード、伸縮性のあるエラスティック、輝きが美しいワニ革などを取り入れてみてください。
バックルはシンプルでスマートな物をPOINT
腰の中央に位置するバックルは、ベルトの印象を大きく左右する重要な部分。
ビジネスベルトでは、バックルのデザインは控えめでプレーンなものを選び、種類は長方形のシングルピン式を選ぶのが基本です。
シンプルなピンバックルであっても、ギラギラ光りすぎるゴールドや横に長すぎる長方形のバックルは、癖が強いので注意しましょう。
ブランドロゴが入っていたり、大きすぎたりするバックルはNG。
カジュアルなトップ式やバックル式は、コーディネートによっては相性が良いですが、こちらの場合も控えめでプレーンなデザインを心がけましょう。
ステッチは細かく、目立ちにくい物をPOINT
バックルと同様に、ベルトのステッチ(縫い目)もシンプルでスマートな見た目を意識することが重要です。
ベルトのステッチに使用する糸が太かったり縫い目の間隔が広いと、ステッチが目立ちビジネスシーンでは少しカジュアル過ぎてしまいます。
なので、ベルトのステッチは細かくて目立ちにくいタイプが好印象。糸の色がベルトの革と同色であれば尚良いでしょう。
幅は3〜3.5cm前後POINT
ベルトの幅によってフォーマル度とカジュアル度のバランスが変化します。
幅3cmの細いベルトは、ビジネスベルトの基準値とも言える適切なサイズです。
最近ではオフィスカジュアルが定着しているので、デニムやチノパンなどのカジュアルパンツと合わせる場合は幅3.5cmぐらいがバランスがいいでしょう。幅4cm以上になるとカジュアルな印象が強くなるので要注意。
たった1cm、幅が違うだけで大きく印象が変わるので、幅に関しても注意してチェックしていきましょう。
自分のウエストサイズにあった物をPOINT
通常のビジネスベルトにはいくつかの穴が開いていますが、両端どちらかの穴にピンを挿す付け方をすると、窮屈に見えたり貧相に見えたりして格好がつきません。
本来ピン式バックルのベルトは、ちょうど真ん中の穴にピンを入れて装着することで、美しい形状になるように作られています。
なので、自分のウエストサイズに合った商品を買うことが大切です。
おしゃれな男性は、このような細部にこだわることも忘れません。
靴と色、素材感を合わせるPOINT
ビジネスベルトは革靴の色や素材感を合わせるのが一般的です。
革靴は基本的に表革の黒または茶なので、ベルトも表革の同色をチョイスしてあげると、まとまりの良い配色になります。
カジュアルダウンした服装にベルトを合わせるときは、ジャケット・パンツ・スニーカーの一部の色を拾ったり、どんな色とも好相性なネイビーを使ったりしましょう。
また時計のベルトやバッグ、ネクタイの色に合わせるといった、上級者の技もおすすめ。
悩んで決められないときは、冠婚葬祭に使えるなど一番使い勝手の良い黒を選びましょう。
デザイン、カジュアルさはコーディネートに合わせるPOINT
ここまで紹介したビジネスベルトの選び方・合わせ方は、スーツスタイル、カッチリしたジャケパンスタイルなどドレスよりの身なりを前提にしています。
Tシャツ、ポロシャツ、デニム、ローファー、スニーカーといったカジュアルダウンした格好に合わせるときは、メッシュベルトやエラスティックベルト、リングベルトなどのカジュアルな要素を適度に含んだベルトを取り入れましょう。
むしろ、デニムやチノパンに黒のシンプルなピンベルトは不自然なので、服装のカジュアル度に合わせて、ベルトもカジュアルダウンするのが適切です。
ただし総柄やビビッドカラーなどの派手過ぎるデザインは控えてください。
ドレスよりのコーディネートDETAIL 1
濃いネイビージャケットにウール製グレースラックスを合わせて、足元はプレーントゥの革靴をチョイス。誠実な印象のカチッとしたジャケパンスタイルです。
このようなドレッシーな服装には、ピン式バックルで幅3cmのシンプルなベルトが正解。
スーツやカッチリしたジャケパンスタイルには、下記の4つのポイントを抑えたベルト選びを意識しましょう。
- プレーンなピンバックル
- 幅3cm
- 控えめなステッチ
- 靴と同色
カジュアルよりのコーディネートDETAIL 2
キャメルのナイロンジャケットに白Tシャツ、デニムにタッセルローファーといったカジュアルよりのオフィカジスタイル。
このような若干砕けた装いをする場合は、合わせるベルトにもカジュアルな要素を加えることで、全体のバランスを整えましょう。
こちらのコーデでは、3.5cm幅のリングベルトを合わせて統一感を作っています。
他の選択肢では、メッシュベルト、エラスティックベルトなどもマッチします。
オススメのビジネスベルトアイテム紹介
ここまでは、ビジネスを意識したベルトの選び方や、コーデに合わせたベルトのカジュアルダウンなど紹介してきました。
ここからは実際に使用したいおすすめビジネスベルトを紹介していきます。気になるアイテムがあればぜひ詳細をチェックしてみてください。
PARIS(パリス)/イタリアン レザー シリーズ プレーンDESIGN
革の本場、イタリア牛革を使用したプレーンタイプのビジネスベルト。
時間をかけてたっぷりオイルをしみ込ませる伝統製法が魅力のイタリアンレザーなので、滑らかな触り心地です。ベルトのデザインをシンプルにすることで艶やかな革の素材感がより一層引き立っています。
ATELIER 365(アトリエ365)/牛革ベルトDESIGN
絶妙な光沢感がポイントの牛革ビジネスベルト。色は落ち着きのあるクラシックブラウン。
表裏両面に本革を使用しており、なんと価格は税込み1,000円という驚きの高コスパです。
価格を抑えてレザーベルトを購入したい方におすすめの1本です。
Saddler’s(サドラーズ )/DRESSBELT EG02DESIGN
イタリアの革製ベルト専業ブランドとして有名な「サドラーズ」のカーフスエードベルト。
カーフとは生後6ヶ月以内の子牛から採れる高級革のことで、そのスエード(裏革)を使用したベルトがこちら。
鏡面仕上げのバックル、ベルト裏面の上質なヌメ革など、手の込んだ作りに惚れこむユーザーも少なくありません。
BELMANI(ベルマニ)/スエードレザードレスベルトDESIGN
表に牛革スエード、裏に豚ヌメ革を使用したユニークなベルト。
シンプルなデザインとスエードの柔らかい印象が相まって、オンオフ使い回しもOKな一本です。
裏は通気性と耐久性のある豚ヌメ革を使用。裏地は摩擦で劣化しやすい部分なので、豚革を使うことで長持ちが期待できます。
STYLE=(スタイルイコール)/栃木レザー リングベルトDESIGN
化学薬品(塩基性硫酸クロム)を使用せず、昔ながらの製法で丁寧に時間をかけてなめされた「栃木レザー」を使用したリングレザーベルト。シボ感が本革の自然な風合いを醸し出し味があります。
上品なリングバックルがおしゃれで、綺麗めカジュアルスタイルにぴったりです。
SartoriaPisthes(サルトリアピセス)/ダブルリングベルトDESIGN
マットな質感のスエードに真鍮バングルが映える、 イタリア製フルハンドメイドのスエードリングベルト。
安定した綺麗な仕上がりのステッチや、裏に入れられたMADE IN ITALYの刻印など、ディテールへかける情熱が感じられます。
裁断から仕上げまでの工程を、職人の手で行っているため、クオリティーが高く温もりが感じられます。
Whitehouse Cox(ホワイトハウスコックス)/メッシュベルトDESIGN
手作業で編みこまれた牛革メッシュベルト。
カジュアルな印象が強いメッシュベルトですが、2.8cm幅の細さと薄く仕上げられたスマートなシルエットなので、ドレッシーな味わいを放っています。
男女兼用ということもあり、少しセクシーな雰囲気も感じられるでしょう。
HASHIMA BELT(羽島ベルト)/M-01DESIGN
岐阜県羽島市の職人たちが作る、他にはない珍しい編み方の牛革メッシュベルト。
こちらは「羽島ベルト」という国産ブランドの商品で、注目ポイントは複雑に絡み合うユニークな編み方です。
身に着ければ話題になること間違いないですね。
編み方以外にも、3cm幅のスリムな形状にシックなピンバックルなど、スタイリッシュなデザインが目に付きます。
PITTI PELLE(ピッティペッレ)/エラスティックベルトDESIGN
サイズ調整が自由にできるイタリア製エラスティックメッシュベルト。
伸縮性のあるエラスティックベルトで、ピンを入れる穴は開いておらず、バックルはどこへ固定してもOKです。
使い勝手の良さだけでなく、剣先部分の本革やハイセンスな配色からも、そのクオリティーの高さがうかがえますね。
hawk company(ホークカンパニー)/ゴムメッシュベルトDESIGN
ゴム素材を用いた動きやすさ抜群のメッシュベルト。
ベルトは伸びるゴム素材を使用しており、尚且つバックルはどこに固定してもよいフリー設計なので、付け心地に関しては文句なしの快適さがあるでしょう。
ベルトはゴム素材ですが、バックルには合金を先端には本革を使用しているので、決して安っぽさは感じられません。
AMBOISE(アンボワーズ)/リボンベルトDESIGN
厚手キャンバス素材のベルトに、先端をワニ革であしらった特別なベルト。
ベルトの素材は化繊キャンバス生地といった普通の印象ですが、リング脇とベルト先端にアリゲーターの革を用いることで、特別感・高級感のある1本に仕上がっています。
「ありふれたベルトでは面白くない」という方は、試してみてはいかがでしょうか。
ベルトは男を上げる重要アイテム
ベルトはコーデ全体を支える重要なアイテムです。
ジャケットを着れば隠れてしまうこともありますが、だからといって適当なチョイスをすると、他のアイテムまで格が下がって見えてしまいます。
そんな些細な部分まで、しっかり気を使える男性は見た目はもちろん、その姿勢そのものがカッコイイですね。